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【腰痛でお困りのドライバーの方へ「自動車運転姿勢マニュアル」】
平成27年10月“肩こり、腰痛を防ぐ自動車運転姿勢”と題して学術研究発表をしたが、その後の研究でマニュアルの改訂をしなければならなくなり、平成30年6月6日改訂版を作成、ここに掲載する。
自動車運転姿勢マニュアル
1、先ず、運転席に取り敢えず座り、アクセル、ブレーキペダルが、余裕を持って踏み込める様に、前後のシート位置調整を行う。
2、次に、座りの調整をする。着席は座席に臀部で座らず、身体を前に倒し臀部を突き出し坐骨枝と大腿上部で座る意識で、臀部(正確には坐骨結節)を背もたれの下端部から、シート角に突き立て下に滑らせ、角奥に差し込む。(図1)
3、座りの位置が決まったら次に下肢の調節に入る。左膝関節はほぼ直角屈曲位で足底前部を足受け部に置き、踵はしっかり床を踏む。右足も前半分の足底をアクセルペダルに置き、踵をしっかり床に着ける。両足共に足底部で足を受け、その位置を保つ様にシートを前後に動かしシート位置を決める。
4、腰部の姿勢は、恥骨結合部がシートに近づく様に、仙骨部が前方に傾く位置で腰部前弯を作り、
骨盤を前傾させた位置で坐骨枝と大腿上部で座る。身体を前に倒し臀部を突き出すと姿勢を作りやすい。(図2)
5、ハンドルを持つ上肢は、肘関節軽度屈曲位で、手は、ハンドルの最上端をしっかり握れる事。
6、5の状態を保持し、両肩甲骨下角を、背もたれがしっかり支える様に、背もたれを起こしながら、完全に密着させる。(躯幹部を預けるというより、その姿勢に背もたれを添わせ、密着させる)
7、腰部前弯を決めた姿勢で、背筋を伸ばし、脊柱周囲の筋緊張を解き、脱力する。
8、腰部全体が背もたれに支えられていれば肩甲骨下角の密着には拘らず、脊柱起立筋を極力活躍させない。
常に腰部前弯、骨盤前傾を意識する事が決め手と考える。
参考までに改訂前のマニュアルを掲載する。
運転時の着席姿勢は、
1、先ず、運転席に取り敢えず座り、アクセル、ブレーキペダルが、余裕を持って踏み込める様に、前後のシート位置調整を行う。
2、次に、座りの調整をする。着席は、座席に臀部で座らず、坐骨枝と大腿上部で座る意識で、臀部(正確には坐骨結節)を背もたれの下端部から、シート角に向かい滑らせ、角奥に差し込む。(図1)
3、腰部の姿勢は、仙骨部が前方に傾く位置で、恥骨結合部がシートに近づく様に、腰部前弯を作り、坐骨枝と大腿上部で座る。(図2)
4、膝関節軽度屈曲位で、アクセル、ブレーキペダルが、余裕を持って踏み込める様に、再度、前後のシート位置調整を行う。
5、ハンドルを持つ上肢は、肘関節軽度屈曲位で、手は、ハンドルの最上端をしっかり握れる事。
6、5の状態を保持し、両肩甲骨下角を、背もたれがしっかり支える様に、背もたれを起こしながら、完全に密着させる。(躯幹部を預けるというより、その姿勢に背もたれを添わせ、密着させる)
7、腰部前弯を決めた姿勢で、背筋を伸ばし、脊柱周囲の筋緊張を解き、脱力する。
8、肩甲骨を、背もたれから離す事なく、運転操作が出来る事。(脊柱起立筋を極力活躍させない)
意識して腰部前弯を保持する事が、大きなポイント、決め手と考える。