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エコノミークラス症候群
こんにちは。
はる整骨院 院長 相馬です。
今日は、エコノミークラス症候群についてお話ししようと思います。
エコノミークラス症候群は、静脈血栓塞栓症(じょうみゃくけっせんそくせんしょう)と言い、足の静脈で出来たとしまった血の塊が、血管で運ばれ肺に詰まり、胸に激痛を起こす症状です。最悪の場合死に至ります。
飛行機に長い時間乗っていると起こりやすい症状なので、エコノミークラス症候群という俗名がついています。他にも、災害時に車で寝泊まりをしている人にも多いようです。飛行機や災害時だけでなく、病気や怪我で長期入院している人、デスクワークなど1日中あまり動かない人にも多い症状です。
血液は常に血管の中を流れています。その流れが滞ってしまうと、血栓という血の塊が出来やすくなります。動脈は心臓から押し出される血液の勢いが抹消血管にまで作用しますが、静脈では、その力がほとんどありません。その中でも、足は心臓より下にあるので血液が滞りやすいです。そうならないように、ふくらはぎの収縮を利用して、ポンプの様に血液を心臓に送り返しています。ふくらはぎが第2の心臓と言われる由縁ですね。さらに送り出した血液が戻って来ないように、足の静脈には逆流防止の弁が付いています。
こうして、血液を心臓に送り返しているのですが、先に話したように、いろいろな制約からあまり動けない状態にあると、ふくらはぎのポンプが機能せず血液がの流れが滞り、血の塊が出来てしまい、静脈→心臓→肺と流れ、肺で詰まります。
心臓に戻った血液は、酸素が少ないので肺に送り出され、酸素を補給し、心臓に戻ってから全身に送り出されています。肺に送られる血液の中に血の塊が入っていると肺の細い血管に詰まり、肺塞栓を引き起こします。
血の塊を作ってしまう要因は、足を(ふくらはぎ)動かせない状態にあること以外に、動脈硬化、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙なども関係してきます。これらに当てはまる人は注意が必要です。そしてもう1つ、水分不足も大きな要因です。血液の成分の大半は水です。水分補給が不十分で脱水に近い状態だと、血液がドロドロになってしまい血の塊を作りやすい状態になってしまいます。
エコノミークラス症候群の予防法は、同じ体勢は避け、なるべく体を動かすようにすること。特にふくらはぎを動かしましょう。飛行機など狭い所で動けない場合でも、その場で立ち上がってみたり、足首を曲げ伸ばしするのも予防になります。そして、こまめな水分補給を意識してください。
人間の体の60%は水です。それだけあるということは、私たちの体には水が必要なんです。その水が少なくなれば、なにかしらの異変が現れます。これから夏に向け暑くなってきます。水分補給をこまめに行いましょう。