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股関節脱臼
こんにちは。
はる整骨院 院長 相馬です。
今日は、股関節脱臼についてお話ししようと思います。
股関節脱臼は、発生すること自体かなり稀な脱臼です。その理由として、大腿骨の骨頭が骨盤の受けにしっかりとはまり込んでいることと、関節を固定する靭帯が体の中でも最強の靭帯であることなどから、そう簡単には脱臼しない関節です。
そんな股関節が脱臼するには、相当な衝撃がかからないと脱臼しません。股関節脱臼をおこしてしまうときは、交通事故や高所からの転落などの高エネルギー外傷で発生します。
その中でも交通事故での発生が多く、助手席に乗っていて事故にあい、ダッシュボードに膝を強く打つと股関節が後方に脱臼してしまいます。股関節が脱臼すると、脱臼特有の足の形(内股っぽい足の形)で固定され、見た目に足が短くなったように見えます。
股関節が脱臼すると、まず間違いなく骨折を合併します。骨盤の受けにしっかりとはまり込んでいる股関節が脱臼すると、骨盤の受けの部分を削り取るように骨折させながら脱臼します。その際大腿骨の骨頭にも骨折がおこることもあります。そして関節の中にある骨盤と大腿骨を繋ぐ靭帯が切れます。
脱臼はとにかく早く整復しないと関節を元の位置に戻すことが難しくなってしまいます。頑丈な関節なだけに脱臼すると周辺組織にも損傷を伴うので、損傷部位から出血し、その血が関節内溜まってしまうと整復障害になり元に戻せなくなってしまいます。そうなると手術しかなくなります。
股関節の整復は、全身麻酔をして行わないと難しいです。股関節周囲の筋肉は大きくて強い力を発揮するため意識があると力が入ってしまい、なかなか整復出来ません。なので整骨院での整復は難しいと思います。それに大体の股関節脱臼は交通事故で発生するので、内臓などの損傷も考えられるので病院に連れていかれると思います。
股関節脱臼は骨折や血管損傷など合併することが多く、完治したとしても後々変形性股関節症の原因になってくるでしょう。定期的な体のケアをしていきましょう。