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2017.05.11

野球肘

こんにちは。

はる整骨院  院長  相馬です。

今日は、野球肘についてお話ししようと思います。

リトルリーグなどで、小さいうちから野球を楽しんでいる子供は多いと思います。小さいうちから野球をしていると、いろいろな場所に負荷がかかりスポーツ障害を起こしてしまう子供も多いと思いますが、その中の1つに野球肘があります。

スポーツの動きは、日常生活ではやらないような動きをして行っています。そんな強い負荷をかけ続けていれば、いつか体に症状として現れてきます。

野球肘は、野球のポジションの中でもピッチャーに多い疾患です。ボールを投げる動作がチームで1番多いので、チーム1肘や肩に負担がかかっていると言えるでしょう。

野球の投球動作は、自身の体をバネの様に使います。腕を弓の様に後ろに引き、体重移動とともに肘を前に出すように腕全体をムチの様にしならせ、全体重を指先からボールに伝えるようにボールを投げ込んでいます。

この投球動作の中で、腕をムチの様にしならせた時が肘に強い負荷がかかります。ムチの様にしならせた時、遠心力の影響で肘の内側は伸ばされ、外側は縮み外側の関節の隙間が無くなり骨が近づきます。野球肘の初期の症状としては、肘の内側の痛みです。肘の内側伸ばされることにより、内側の靭帯に痛みが現れます。指導者や親は、ここで気づいてあげて整形外科に連れていってほしいです。ここから先は野球が出来なくなるかもしれない状態になっていくので、しっかりとした検査をしてください。

肘の内側の痛みが出ているのに投球を続けていると、今度は外側にも痛みが現れてきます。肘の内側の靭帯が伸ばされ続けると靭帯自体が伸びてきてしまい、ボールを投げた際外側の肘関節の隙間を保てなくなり骨と骨がぶつかり出し外側に痛みが現れてきます。かなり危険な黄色信号です。

それでも痛みを我慢して投球を続けていると肘関節の軟骨が剥がれしまい、関節の中を浮遊することになります。俗に言う「ねずみ」ですね。関節内の遊離物が変な所に挟まると、痛みが出たり、肘がロックされた様に動かなくなります。肘の角度を変えたりしていると遊離物がはずれ動くようになるのですが、また挟まるとロックされます。

ねずみよりもっと恐いのは、骨と骨がぶつかり続けると上腕骨の外側が壊死してきます。これを「離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)」と言います。骨の壊死なのでひどい状態であれば、野球を辞めなくてはならなくなることもあると思います。しかし、早目に発見出来れば、しっかりとした休養を取ることで骨が再生することもあります。

野球をやっている人がなれば野球肘ですが、同じような理由で離断性骨軟骨炎になるスポーツがあります。テニスやバレーボール、バドミントンなどの腕を振るスポーツをしている方は注意しましょう。

最悪の場合野球が出来なくなるかもしれない野球肘ですが、早目に発見してあげれば大事には至らないです。子供達は体の異変を伝えるのが苦手です。しかもチームの為、少しくらい痛くてもそれを隠して頑張ってしまいます。指導者や親は、子供達の異変に目を光らせてください。そして異変を感じたら病院で診てもらいましょう。

※当サイトで紹介している効果・効能については個人差のあるものであり、必ずしもそれを保証するものではありません。
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