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骨端軟骨板
こんにちは。
はる整骨院 院長 相馬です。
今日は、骨端軟骨板という骨の成長に関するお話しをしようと思います。
骨端軟骨板は骨端線とも言われ、長管骨と呼ばれる長い骨の端にある組織です。長管骨は、上腕骨(腕の骨)や大腿骨(太ももの骨)などの細長い骨の事で、人の骨の多くはこの長管骨になります。骨端軟骨板は、身長の成長が終わる18歳位までの子供に存在しています。
子供のレントゲンを見たことがある人は、ご存知かもしれないですが、骨端軟骨はレントゲンには写りません。なので、骨の端で骨と骨が途切れているようにレントゲンには写ります。結して骨の異常ではないので安心してください。子供のレントゲン写真では、当たり前の画像になります。
その骨端軟骨が、成長に伴い徐々に骨化して骨を長くしていきます。骨が伸びる=身長が伸びるということになります。小さい頃は厚みのある骨端軟骨が、骨の成長に伴いどんどん薄くなり、18歳位で完全に骨化して骨端軟骨は無くなり、身長の伸びは止まります。
成長期に、成長痛が現れる子供も多いと思いますが、原因はここにあります。成長する(背が伸びる)際、筋肉や皮膚より先に骨が伸びて、それについていく様に筋肉や皮膚も成長していきます。その為、骨が伸びたのに、筋肉の長さが変わらず、筋肉がくっついている骨(筋肉の付着部)を常に引っ張っている状態になります。これは、オーバーユースによるスポーツ障害の発生に似ていて、膝や股関節などの関節に痛みを起こします。スポーツをしている子供は、オーバーユースと成長痛が重なりオスグットのように骨の変形を起こしてしまいます。
骨端軟骨は、非常に脆弱な組織なので、しばしば骨端軟骨に損傷を起こします。骨折に合併したり、野球などで肩を使い過ぎるオーバーユースで骨端軟骨が解離してしまうことがあります。骨端軟骨は4層構造になっていて、解離しやすい層があります。解離しやすい層で骨端軟骨が剥がれてしまっても、離れた所を近づけて安静にしていれば、解離した層は修復されるので、成長障害などは起こさないので安心してください。しかし、骨折や強い圧迫で、骨端軟骨の4層すべてがダメージを受けると成長障害や過成長を起こすリスクが高くなります。 骨折などの怪我をしたら整形外科でしっかり診てもらってください。
子供達は、成長しているだけで体に負担がかかっています。数ヶ月で10㎝以上身長が伸びる子もいます。そんな時に成長痛は起こりやすいので、ストレッチなどでケアをすることも大事だと思います。子供の成長は嬉しいものですが、少しだけ注意が必要かもしれないですね。