ブログ
2017.06.22
肩鎖関節脱臼
こんにちは。
はる整骨院 院長 相馬です。
今日は、肩鎖(けんさ)関節脱臼についてお話ししようと思います。
肩鎖関節は、肩甲骨と鎖骨が関節したもので鎖骨の外側、肩よりの関節です。肩鎖関節は、肩鎖靭帯と烏口鎖骨(うこうさこつ)靭帯により骨の位置関係を保ち補強されています。転倒時、肩を強打することで、この関節が脱臼してしまうことがあります。成人男性に多く、上方に脱臼することが多い脱臼です。
肩鎖関節は、肩鎖靭帯と烏口鎖骨靭帯の損傷の程度でⅠ度~Ⅲ度に分けられます。
Ⅰ度損傷は、肩鎖靭帯の微細損傷「捻挫」です。
Ⅱ度損傷は、肩鎖靭帯は断裂、しかし烏口鎖骨靭帯に損傷がないもの。肩鎖靭帯が断裂しているので、関節が半分くらいずれてしまう「亜脱臼」をおこします。
Ⅲ度損傷は、肩鎖靭帯・烏口鎖骨靭帯ともに断裂してしまうため、完全にずれてしまい「完全脱臼」となります。
Ⅲ度損傷では、肩鎖関節の変形は著しく、上方に脱臼した鎖骨を下方に押しても跳ね返るように上方に戻ってしまいます。ピアノの鍵盤のようなのでピアノキーサインといいます。
肩鎖関節脱臼の整復(元の位置に戻すこと)自体は難しくはないのですが、整復した状態を維持するための固定が難しく、再び脱臼することが多いです。このため肩鎖関節脱臼では、外観上肩に段差ができる階段状変形を残しやすいです。スポーツ選手であれば手術をして正しい位置に戻すことを考えますが、変形を残しても日常生活にそこまで支障が出にいために一般の方では変形は残ったまま、上手に付き合っていく人の方が多いです。
※当サイトで紹介している効果・効能については個人差のあるものであり、必ずしもそれを保証するものではありません。