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やけど(熱傷)
こんにちは。
はる整骨院 院長 相馬です。
今日は、やけどについてお話ししようと思います。
皆さんも1度はやけどをしたことがあると思います。キッチンでフライパンに触ってしまったり、熱湯を体にこぼしてしまったりと経験があると思います。やけどは身近な外傷です。
やけどとは、熱による皮膚の外傷です。皮膚は体を守るバリアのようなもので、大きく分けて3層構造をしています。1番外側から表皮、真皮、皮下組織となっています。皮膚があることで体の水分の消失を抑え、ウイルスや細菌に感染するのを防いでいます。やけどは、この皮膚の損傷なので重症になると命にかかわります。
やけどは、深さと面積によって重症度や治療が変わってきます。まずは深さですが、
Ⅰ度は表皮のみの損傷です。皮膚が赤くなり、少し腫れたりもしますが跡も残らず治ります。
Ⅱ度は真皮まで達した損傷です。Ⅱ度損傷では水ぶくれが出来ます。Ⅱ度損傷は真皮の半分を境に浅いものと深いものに分けられ、浅いものでは水ぶくれは出来ますが、跡を残さず修復されます。深いものではやけどをしたところが搬痕(はんこん)という組織に置き換わり跡を残してしまいます。搬痕がひきつれてしまい可動域を起こすこともあります。
Ⅲ度は皮下組織まで皮膚のすべてにダメージを受けたものになります。Ⅲ度まで達してしまうと皮膚の機能が無くなり、やけどの面積が広いと命にかかわります。体のバリアが無くなり汗腺も機能しないので、体温の調節や体の水分が減ってしまいます。ウイルスや細菌などに感染しやすくなり感染症をおこします。体表の感覚は無くなり、皮膚は白っぽく見えます。
次に面積ですが、大人と子供で違ってきます。代表的なもので、大人は「9の法則」、子供は「5の法則」というものがあり、これはやけどの面積を簡単にはかるものです。大人の体の各部分を9%ずつ分けてやけどした部分を足していきます。頭9%、腕9%、胸と腹で18%のようにやけどした部分をを足して損傷した面積の概算を出します。子供では、大人に比べ頭が大きいことから「5の法則」を使い、頭を15%、腕10%、胸と腹で20%として面積を出します。
やけどは重症のものでは命にかかわります。深さまでは分からなくても、広範囲のやけどをしたかどうかは分かると思います。とにかく冷やすことを忘れずに、すぐに病院に行きましょう。