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先生日記

2019.01.23

救急処置の基礎知識 1

1救急処置の重要性

1、救急処置の意義

けが人や急病人が発生した場合、近くにいる人がどのような処置を行うかで、その後の傷病者の状態に大きな影響が出る。

心停止の傷病者は4分以内に心肺蘇生を開始し、8分以内に救急隊員や医師による処置や治療に引き継ぐことができれば救命率がかなり高くなる。

脳は低酸素や無酸素の状態に非常に弱く、一刻も早く脳に酸素を送り込まなければ大きな問題となる。

救急隊や医師が到着するまでに近くにいる人はだれでも救急処置を行うべきであり、その意義を理解しておくべきである。

2、スポーツ現場において

スポーツ現場においてはいつどんなアクシデント起こるかわからないので、指導者、アスレティックトレーナーのみならず、選手自身も仲間を守るために救急処置を学ぶ必要がある。

スポーツ現場においては予測できる事故に対してあらかじめ救急処置や救急体制を確立しておくことは大切なことであり、十分な教育を行っておく必要がある。

2救急処置者の心得

1、救急処置の範囲

現場での救急処置は傷病者に対して迅速に処置を行い、救急隊や医師に引き継ぐまでが範囲となる。

突然に傷病者が心肺停止もしくはそれに近くなったら、近くにいる者達はただちに心肺蘇生法を行い、AED(自動体外式除細動器)を準備し連携して行わなけばいけない。

救命処置には1次救命処置と2次救命処置がある。

1次救命処置とは心肺蘇生、AEDを用いた除細動、気道異物除去の3つの事を言う。これはAEDや感染防止のための簡便な器具以外には特殊な医療器材を必要とせず、特別な資格がなくても誰でも行う事ができる。

2次救命処置とは、高度な医療資材を用いて医療従事者が行う処置を言う。

応急手当とは市民による止血法を含む諸手当で、頚椎固定、傷・やけどの手当て、骨折・捻挫の手当てなどである。

救急処置の目的は救急隊や医師へ引き継ぐまで傷病者の状態をより悪化させないようにするために行われることを認識しておくべきである。

2、救急処置を行う場合守るべき事

a,自分自身の安全を確保する。周囲の状況を観察して2次事故の防止に努める。

b,原則として医薬品は使用しない。

c,あくまで医師などに引き継ぐまでの応急手当にとどめる。

d,必ず医師の診察を受ける事を勧める。

e,死亡の判断を行ってはいけない。

3救急処置の基本的注意点

1、救急処置に必要な基礎知識

傷病者の状態を良く観察し、緊急性の判断を行う。

直ちに処置が必要な場合:意識障害、気道閉塞、呼吸停止、心停止、大出血、ひどい火傷、中毒のような状態に陥った場合  このような場合は直ちに適切な処置を行う事が求められる。

いくつかの傷病が合併して発生している場合は緊急度の高い傷病から手当する。

2、救急処置の基本事項

a,観察

周囲の状況の確認、傷病者の状態の観察。なるべく短時間に判断し、処置や通報を行う。

生命の徴候 : 意識、呼吸、脈拍、顔色・皮膚の状態、手足を動かせるかを調べる。

b,体位

傷病者を安全な場所にいつもお世話になっております。移動させ傷病者が楽な体位にして安静を保つ事が基本。楽になるような体位の原則は水平に寝かせる事である。側臥位、腹臥位も含む。

1)意識がある場合

傷病者にとって一番楽な体位をとらせる。顔面蒼白の場合足を高くした体位。

2)意識がない場合

舌根沈下により窒息しないようにそのままの体位で気道の確保を行う。

反応はないが正常な呼吸をしている場合で吐しゃや吐血などがみられる場合側臥位の回復体位にする。下になっている腕の血管や神経が圧迫され損傷をきたすこともあるので、長時間の同側の回復体位を継続することは避ける。

心肺蘇生法を行う場合は仰臥位にしなければいけないが、頭頚部が捻じられないように注意して体位変換を行う。

c,傷病者への接し方

1)傷病者への力づけ : できるだけ傷病者に傷や血液、吐しゃ物を見せずに、傷病者が安心できるように精神的な力づけをすると良い。

2)安静 : 動揺の激しい搬送は行わない。周りの人が騒ぎ立てない。体位・保温、環境が適切でなければ安心して休めない。

d,感染対策

患部の十分な洗浄、消毒、保護が必要。

救助者は自分への感染対策のためビニール手袋やゴーグルを使用し、一方向弁付き呼気吹込み用具などの使用が推奨される。日頃から感染対策の意識を高めていくことが重要。

e,協力者の養成、連絡、通報

必要に応じて連絡、通報、記録、搬送の協力を依頼し、迅速かつ円滑な対応ができるようにする。

※当サイトで紹介している効果・効能については個人差のあるものであり、必ずしもそれを保証するものではありません。
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